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各国の発電の現状

電気を必要とするのは日本だけではありません。もちろん諸外国においても、エネルギー供給は重要な国策ですから、それぞれの国がエネルギー源の確保には力を入れています。しかし、エネルギー源は国によってかなり違いがあるので、世界の状況を一言で説明することはできません。

各国のエネルギー源に違いがある要因の一つは、国によって資源の量が違うということです。たとえば中国やアメリカなど、エネルギー消費量は多いものの自国で資源が得られるような国であれば、その資源に頼っても問題は少ないでしょう。中国などは石炭による火力発電が全体の80%近くを占めていますが、中国は世界一の石炭生産国であり、これだけの石炭を消費してなお石炭の輸出を行うほどの埋蔵量があります。有限な化石燃料ですので、永久に使えるわけではありませんが、少なくとも埋蔵している分は確保できているので計算しやすいのです。逆に化石燃料の乏しいフランスでは、エネルギーの約80%を原子力で発電しています。もちろん世界一の原子力大国であり、原子力のコストの安さを反映して、非常に電気代が安いことでも有名です。日本の場合はエネルギー源を分散させることで化石燃料が乏しく輸入に頼るというリスクを減らしているのですが、フランスは原子力に力を入れることでそれをクリアして自給率は50%を超えています。とはいえ、エネルギー政策は国の気候や風土にも関係しますので、地震大国である日本がフランスのように原子力に特化するというのはやはり難しいと言わざるをえません。いずれにしても、現在は化石燃料が豊富な国が比較的発電しやすいような状況ではありますが、二酸化炭素の放出が国際的な問題となっている今どの国でもクリーンな再生可能エネルギーへの関心は高まっています。環境問題はいまや国だけの問題ではなく地球全体の問題でもありますので、国を超えての技術協力や連携が必要になってきているのかもしれません。

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