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エネルギー資源は有限

発電について考えるときに、忘れてはならないのが資源が有限であるということです。特に、現在日本の電気の大半を生み出している火力発電に使われている化石燃料は埋蔵量に限りがあることがずいぶん前から言われていました。たとえば石油はあと40年程度、天然ガスはあと60年程度といわれており、まだまだ大丈夫と思われがちですが火力発電に代わる発電システムを作るのに何十年もかかることを考えると決して余裕のある数字ではありません。ただし、石炭は石油などの10倍以上の量が埋蔵されているといわれるので、エネルギー源がすべて枯渇してしまうわけではありませんし、技術が進歩すれば取り出すことの可能な天然ガスの量が増えることも期待されています。しかし、これはあくまで今のペースで採掘がおこなわれるという前提での試算です。つまり、現在発展途上にある国がここ数年~数十年で発展を遂げて、大量の電力を必要とする国が増える可能性は十分にあります。そうなると、採掘のペースが一気に進み、試算よりもかなり早い段階で資源が枯渇してしまうことも考えられるのです。

こうした資源の枯渇に関する問題もあって、日本では原子力発電も積極的に行われていましたが、福島第一原発の事故によって方針の変更を迫られました。現在は原子力発電所はほとんど稼働しておらず、今後の再稼働の見通しも立たない状態です。その影響で火力発電の比率が極めて高くなっており、現状では日本も化石燃料がないと十分な発電ができないといってよいでしょう。世界的にも新たなエネルギー源の確保は重要課題になっており、最近ではシェールガスなども注目され、世界各国で探査や掘削が行われています。現在ではまだシェールガスの掘削技術が十分でないために環境汚染が懸念されていますが、将来的な資源としては期待できる存在であることは間違いありません。日本ではこうした資源の採掘は難しいのですが、化石燃料を使わない再生可能エネルギーによる発電の研究は行われており、実用化が近い製品も少なくありません。

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