発電を考える

電気は私たちの生活にとって欠かせない存在です。毎日何気なく使っているでしょうが、電気のない生活を想像してみてください。テレビもつかず、パソコンも携帯電話も使えません。もちろん暑くてもエアコンや扇風機は使えませんし、電子レンジや炊飯器もアウトです。今や何をするにも必要な電気は、どのように作られているのでしょうか。

太陽光発電など、自家発電の設備を持たない限り、電気は電力会社から購入することになります。電力会社は各地に大きな発電所をもっており、毎日何百万kwもの電気を発電しています。発電所にはいろいろなタイプがあって、石炭や石油などを燃やして発電を行う火力発電や、水の流れを利用する水力発電、核分裂反応のエネルギーを利用する原子力発電などが現在の主流です。ただし、これらの発電方法には環境への影響や燃料の枯渇などの問題があることから、環境にやさしい自然界のエネルギーを利用する再生可能エネルギーへの関心も高まりつつあります。現在、再生可能エネルギーを使った発電方法はいろいろ研究されており、実用化に向けて開発が進んでいる状態です。

とはいえ、毎日大量に消費される電気を発電するのは、しばらく従来の発電システムに頼らざるを得ない状況であり、福島第一原発の事故の影響で原子力発電所がほとんど稼働していない現在は電力の安定供給が厳しい時代だといわれています。事故の影響の大きさを目の当たりにした今、原子力発電所が以前のように稼働するのは難しいとも考えられます。現在は火力発電の比率を上げることで対応できていますが、二酸化炭素排出による地球温暖化の一因ともいわれ、燃料のほとんどを輸入に頼る火力発電に代わる電源が必要なのも確かです。資源が乏しい日本において、現在はもちろん将来的にも安定した電力供給を行う方法は常に考えておかねばならない課題ですので、発電の現状がどのようになっているかを理解したうえで、今後どうしていくべきなのかを検討していきましょう。

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